2014年8月1日金曜日

Explorer #141『Anonymous Jacket その1』

先日飛騨高山に行ってきました。
そうです、あの「Anonymous Jacket」にオーダーが入りました。
なんと!「Anonymous Jacket」をご存じない?


こちらです。

この道30年以上の刺し子職人さんが約2ヶ月かけて仕上げる1sin渾身のジャケットです。
このジャケットは5,6種類の「絣(かすり)」生地をばらして
それぞれの生地の柄などに合わせて職人が刺し子を施した物をパッチワークにしています。
生地の柄だけでなく、職人さんの体調や気分などによっても刺し子柄が別物になるので
本当に世界1着のジャケットになります。
(詳しくはこちらにも書いてあります)

僕がいつもすごいなあと感心するのは職人さんのバランス感覚です。
刺し子はある程度練習をすれば誰でもできるようになります
(ものすごく時間はかかりますけど!)。
けれどこのジャケットの様にパッチワークなどになるとまったく別次元で
技術だけでなくセンスがとても重要になります。
Anonymous Jacketをつくれるのは飛騨には1人しかいません。

見て下さい。
同じ生地の中でも刺し子柄が違うんです!
これは完全にセンスです。
これほどの技術とセンスを持っている人は本当に希有な存在です。

今年に入ってからAnonymous Jacketへのお問い合わせが急に増えまして、
特に海外の方から何件もいただいて大変光栄です。
とても高額で時間もかかることをご説明してもそれでも欲しいとおっしゃってくれます。
けれどもこのジャケットはまず実物をご覧いただいてからでないとお作りしたくないので
とても残念ですがこれまでは全てお断りさせていただいてました。
面倒くさいかもしれませんが、僕も職人さんもそこの部分をとても大事にしています。

そうこうしている内に5月頃でしょうか、
ついに都内在住の方からお問い合わせをいただきました!
(続きは次回!)