2012年12月13日木曜日

Explorer #94


ほぼ日
色々な部分でものすごく共感しました。
特にね「気仙沼ニッティングという会社」のページに
「いい会社」を贈る。そういう支援ができますように。
ってあるんですが、そこにものすごくグッときたのです。

僕もね本当にそう思っているのです。
今回CAMPFIREでプロジェクトを立ち上げた理由も被災地の会社の再建であるのですが
根本的に日本の製造業で考えた時に、どこも厳しいんですよね。
僕はアパレルで考えちゃいますけど、なんていうか「ノーガードの打ち合い」っていうか
しかも終わりに見えてる打ち合いみたいな感じでしょうか。
こんなこと書くと新規でお取引してもらえなくなるかもしれないんですが
そこで一生懸命に働く人達のことは最高にリスペクトをしていますので!

シャツの適正価格が1枚いくらかは個人の価値観によると思いますけど
ウチじゃあどうやったて9800円では厳しくて、でも1900円で買えるんです。
じゃあ、1枚いくらのもうけが出て、一人食べてくのに何枚売らなきゃいけないかって。
でも実際洋服はそんなに必要ないでしょ?ってね。
だってさ、大量につくっても売れなきゃ捨てるんですから。
テレビだってそうですよね。
あれ?話がそれてしまった…

何が言いたいかというと
仮にね復興前に戻せたとしても根本的に変えなきゃじり貧なんすよ、きっと。

ただ、稼げる会社を東北で、被災地でつくることができれば、
その仕組みは日本どこでも通用すると思うんです。
世界にも持っていけると思うんです。
技術はあるけど売り方がわからない。
そんな企業がたくさんあるんだと思います。
ノーガードの打ち合いの隣には手つかずに海が広がってるかもしれんのです。
ちょっとね、そのために考えている事はあります。

こういうことを僕が書いちゃうとどうも信用性に欠けるなんて思われちゃうんですが、
復興支援自体をビジネスにするのはどうかって思うんですよ。
いや、もちろんビジネスにしなきゃいけんのです。
いつまでもボランティアは続くわけはないし、身体的、精神的負担も大きいと思います。
ただそれは現地の人が稼げるって意味で、こっちの人が稼ぐってのとは少し違う気もするんです。

社会貢献的なことをしたくて、ファッションビジネスでなにかできないかと
1sinを立ち上げたのが2011年の2月で、その直後に震災があって復興活動をはじめてるわけですけど。
僕は1sinを立ち上げる前まではそういった世界とは無縁のところで過ごしてきてるんで
ボランティアとか社会活動ってモノがよくわかってないのかもしれないです。

ただ1年半も復興応援活動をしてるとね
「藤原君、ビジネスにしなきゃダメだよ」みたいなことを言われるんです。
そりゃあ僕だって重々承知してますよ。そうしなきゃ続かないのはわかってます。
夜行バスじゃなくて新幹線で行きたいし、民宿じゃなくてホテルに泊まりたいっす。
だけどね目的は復興応援なんだから僕が稼ぐってのは筋が違うでしょ?って。
なんていうのかなあ、上手く説明できないや。
被災地で起こした事業で直接もうけるじゃなくて、最終的に利益になる。
自分の会社のもうけに繋がる、その全体の仕組みをつくるのが僕らのビジネスでしょ?って。
そうじゃないと結局これまでやってきたビジネスを東北にもってきただけでしょ?って。思うんです。

でもね、僕みたいな物欲の塊というか、物欲そのもの、いや「スピリッツ オブ ブツヨク」が
真面目に復興支援とか言っちゃうと逆に信用されないんでね。
お金欲しいっす的なことはちょいちょい出してかないとまずいんです。
エロが話せないと男子で浮く感じすかね。

前にも書いたかもしれないですけど
法律をつくりたいんですよね。
またバカなこと言ってるぜ、でいいんですけど。
日本に限らず世界のほとんど国は「営利法人」か「非営利法人」なんです。
社会起業家って言葉にはどうもピンと来ないんですが
そういうことをしようと思って起業する人も
現状はこのどちらかを選択するしかないんです。
一般企業と競争しながら
売上げの10%を社会に還元するってものすごく大変なんです。
かと言って非営利ではなかったりするんでね。
だったらその10%には税金かからないよとかね。
そういう仕組みはつくりたいですよね。

1sinのAnonymous Jacketは現状は2ヶ月に1着しかつくれないんで
既存のアパレル流通にはどうしたって落とし込めないんです。
変なこというと職人さんに怒られちゃうんでね。
でもお問い合わせを何件もいただいてるのです。
実際に自分用を1着つくってみて、
これまでに感じたことない満足感があるんです。

なんとなく世の中の流れが変わってきてるのは感じるんですよね。
明日からサッカーが20人制になっちゃうようなことが起こるのかな〜って。

だからほぼ日を見てて、すげーな〜と思うのです。
本気で復興支援しながらそれを本業の利益(お金だけじゃなくてね)
につなげてるんですから、理想的ですね。

あとね、糸井さんと元世界銀行副総裁の西水さんとの対談
(これものすごくいいです!)の第三回“「配る」はおそろしい”で
自分の中でなんで僕は復興支援って言えずに復興応援って言うのかがストンてきました。
オススメです。
長いくせにまとまりがなくてすいません!